2016年2月9日火曜日


歌舞伎座にて昼の部で「鎌倉三代記」が上演されます。

平成28年3月3日(木)~27日(日)

昼の部 午前11時~
鎌倉三代記 絹川村閑居の場

夜の部 午後4時30分~
祇園祭礼信仰記 金閣寺
 
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絵金蔵所蔵品には、「鎌倉三代記 三浦別れ」があります。
本1・鎌倉三代記補正

<三浦之助義村は、床に伏せっている母を気遣い絹川村の閑居に訪れるが拒まれてしまう。母を看病していた許嫁の時姫は三浦之助にすがりつくが仇の娘と突き放される。
 そこへ時政の命を受けた女房二人と富田六郎が時姫を連れ戻しに現れる。さらに時政に時姫を連れ帰れば妻にしてよいと言われた安達藤三郎も現れる。
 時政の仕打ちに絶望し自害しようとする時姫を三浦之助は止め、時政を討つよう迫る。時姫は父と夫の間で苦しみながらも父を討つ決心をする。実は三浦之助の謀で藤三郎になりすましていた軍師・佐々木高綱が現れ、計略の次第を聞かされた時姫は夫と別れて父を討つべく戦場へ向かう・・・>

鎌倉三代記


 左手奥には井戸端の物語、障子の影には母を描き
見事に物語を時間遠近法で描きだしています。

息子を退け、武士の心得を説き、気丈に振舞う長門ですが、
障子の奥では泣いている事が伝わってきます。


絵金は中央に若い二人を三角形の構図で大きく描いています。
時政を討てと迫られ、親か夫か思い悩み、愛しい三浦之助の為に
父を討とうと決断する時姫の嘆き悲しむ立ち姿と、鮮やかな赤い着物が
三浦之助の青白い顔とコントラストをなし画面全体に二人の悲しみが満ち溢れています。

生きて兜を二度とかぶらぬ覚悟で、結んだ紐の余りを切った事や
兜に香を強く焚き染めている様子から
時姫は三浦之助の覚悟を察したのではないでしょうか。

三浦之助は自分を心から愛する時姫に時政を討て、あの世で誠の夫婦になろう、と
残酷な決意を迫る姿は、凄まじい執念を感じます。


絵金蔵収蔵品でもある、芝居絵屏風「鎌倉三代記」
ぜひこの機会にいかがでしょうか?

詳細は歌舞伎美人HPをご確認ください。

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[via 絵金蔵ブログの公式サイトの該当記事へ]

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